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シンクロニシティの科学
今回は「シンクロニシティの法則」について、その科学的な解明の試みといくつかの仮説をご紹介します。

それは仏陀の教えである空であり、禅でいう空、無心ということにもつながっています。
禅の十牛図では、この空から日常生活のありのままの姿が現存してくるようです。
エゴがあるかぎり、この世界はエゴに対立するものとして体験されますが、エゴを越えて、空とつながることができれば、この世界と調和し、この世界が私たちを愛し、サポートしてくれているようにも感じられます。老子のTAOの道、無為にして為す、という世界が表れます。

それは体得することはできても、それを説明しようとしても、神秘としかいいようがないものとしてこれまで考えられてきました。

その神秘を解き明かす試みとして、ユングは心理学的な観点から、
人間の心の奥深くには、すべての人に通じる集合的無意識の領域があり、さらにその奥には自然界につながる心の領域として「類心的領域」ということを考え、シンクロニシティはこの「類心的領域」から起こると考えました。

科学的な見地からでは、現在の量子力学では「空(くう)」について「量子真空」「ゼロポイントフィールド」というような概念として定義され、科学的、物理力学的な観点からこの空を研究しています。
その量子真空の観点からすれば、その空は何もない空間ではなく、すべてがそこに含まれ、その中からすべてが生まれ、すべての情報とエネルギーが含まれている場と考えられはじめています。

ところで、シンクロニシティは「意味のある偶然の一致」と定義されていますが、偶然の一致というのは確率論的にはあり得ない確率でものごとが起こることを意味します。

生命の起源や宇宙の起源についての研究がなされるに従って、
生命の誕生、宇宙の誕生が起こる確率、
そしてそれが現在のように進化して人間が誕生し、
現在のような宇宙になっているということは、
研究が進めば進むほど確率論的にはあり得ない、ということが明らかになってきています。

生命が存在し、私たちが存在するためには、それが偶然には起こりえない以上、それを誕生させるための何らかの意図、偉大な創造主、グレートサムシング、コスミックインテリジェンス、などの存在の可能性を考えるしかない、と科学者も考えはじめています。

例えば生命の誕生についてみると、
生命の設計図はDNAを中心とする遺伝子に書き込まれ、
DNAは二重らせん構造をしていて4種類の化学物質、
アデニン、シトシン、チミン、グアニンからなり、
それらが30億対の化学文字となって生命の情報が書かれています。
そしてその重さは2千億分の1、
地球に住んでいる60億人分の遺伝子を全部集めても
米粒一つの重さにしかならないということです。
そのような設計図がどのようにして形成されたのでしょうか?
単純な化学物質がさまざまに進化して、生命情報をになうDNAにまでなったのでしょうか?

日本の遺伝子の研究の第一人者で『生命の暗号』を著した村上和夫博士は、これは誰かが遺伝子に生命の設計図を書き込んだにちがいなく、それは「サムシンググレート」の存在があるとしか思えないとしています。

生命の素材となるアミノ酸からタンパク質が形成され、
さらに生命活動に必要な機能を果たすようになるには100個のアミノ酸がすべて目的どおりの順番で並んだタンパク質ができる必要があり、その確率はおよそ10の160乗分の1ということで、
偶然では起こりえない確率だということです。
生命の誕生と活動には、それ以外にもさまざまな確率論的にはあり得ない偶然の一致が重なって起こる必要があります。

ガイアシンフォニー(地球交響曲)でも紹介されたジェームズ・ラブロック博士は、地球はひとつの生命体であるという「ガイア仮説」を提唱しました。

さらにそれを推し進めて、
ガイアという生命体は心とか意識と言えるような一種の場をもっていると考える
「惑星心場」という仮説がアーナ・ウィラー博士によって提唱されています。

ウィラー博士によると、この「惑星心場」は創造力を持ち、
地球上のあらゆる生命を出現させ、進化させているというのです。

以上『地球は心をもっている(生命誕生とシンクロニシティの化学)』 喰代栄一著 日本教文社 参照(http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4531063414/oshoartunity-22/ref=nosim)

ダーウィンの進化論によると、生命の進化は突然変異により、生存に有利に自然に選択されて起こったことになります。しかし、生命の誕生については、確率論的には証明できません。

ウィラーの「惑星心場」の仮説によると、この惑星で発生したすべての生物の進化は「惑星心場」の誘導により、ある方向性をもって行われていることになります。
そして、そこから「意識場」というものが生まれて、人間や動物、植物などの物質にも影響を与え、そしてそれが生物のもつ遺伝子にも影響を与えているといいます。

村上和夫博士の「サムシンググレート」やユングの集合的無意識、ウィラー博士の「惑星心場」「意識場」のような仮説によると、シンクロニシティのような現象も、偶然の一致がある意味と方向性をもって起こりやすくなっているということの説明がつけやすくなるように思われます。
量子物理学では「量子真空」「ゼロポイントフィールド」にそのシンクロニシティを起こす情報が含まれ、そのなかではすべてが時空を超えてつながっていると考えます。

ユニティインスティチュートではそれを「恩寵」「シンクロニシティの法則」「ハートの空のスペース」という言い方で表しています。

ウィラーは「惑星心場」の存在を科学的に証明する手がかりとして、
脳や心の化学の研究を深めること、
分子生物学による生物発生の研究を深めることともに、
ESP(超感覚的知覚)やシンクロニシティ、瞑想のさらなる研究、
ということをあげているのも興味あるところです。

これは瞑想を深めることが
シンクロニシティの法則とつながるための大きな手がかりの一つとして考えている
ユニティインスティチュートでの教えとも共通するからです。

今回参考にさせていただいた『地球は心をもっている(生命誕生とシンクロニシティの科学)』はシンクロニシティについて考える上で、とても示唆に富んでいる本ですので、
興味ある方は読まれてみてください。

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